さべひろのこと

お腹が減りました。

頼もしいと思ったこととやっぱり子供だったことと

娘がまだ4歳の少し前のある夜のこと。

いつものように娘を保育園にお迎えに行き、娘と家に戻ったのだけれど、その晩の私はどうしたことか疲労困憊で。いつもなら1時間ほど何かしら娘と遊んだ(娘を遊ばせた)後、添い寝するか娘のベッドのそばで仕事するかして、娘が寝入るまで付き合うのだけれど、この日は荷物を降ろして座り込んだらもう目を開けてられない状態で。

娘に「ゴメン、今日は何かアカン。シンドイ。寝させてもろても構へんか」と訊くと、「うん、いいよ」と言ってくれた。その後の私はもうほとんど着の身着のままで自分のベッドに行って横になって、すぐにまどろみ始めた。娘はその様子を見に来て私の姿を認めると、そのまま自分の場所に戻って行った。私はその戻る娘の背中をうっすら見てそのまま本当に寝てしまった。

何時間か寝て、娘のベッドに様子を見に行くと、ちゃんと寝支度をして行儀よく寝入っている娘の姿がそこにあって、もうすっかり大人だなあと思ったことだった。そしてうっすら記憶にある、戻る娘の背中がとてもたくましいなと思ったことだった。

その後しばらくして娘は5歳になり、何と運悪くアレルギー性紫斑病という原因不明の一過性の病気にかかり、1ヶ月ほど入院する羽目になった。

入院した病院は基本的に付き添いを認めていないものの子供は付き添いをしてもよいということになっていた。ただし我々は始めから長期の入院になることがわかっていたので付き添いを選ばず、朝と夜のお見舞い時間以外、娘は親と離れて過ごすことになった。

入院することになったこのときの娘は、少し前のたくましい背中を持った娘とは違い、面会時間の終わりがきて帰る段になると、泣くわ喚くわの大騒ぎだった。

もちろん状況は全く異なるんだけれど、すっかり頼もしくなったと思った娘は、やっぱりまだまだ子供なんだと思ったことだった。

そんな娘は年末にかからずに無事に退院でき、保育園でのクリスマス会も楽しめたし、今も年末年始の帰省兼旅行を精一杯楽しんでる。

さあ、保育園も来年の4月には最後の学年になり、後はもう、すぐに小学生だ。